白昼夢と無限ループ

白昼夢。
 
早売りの日またもやもちを頑張りまして、朝セブンイレブンに行って受け取って電車でなんとかエンコードしてこっそりケータイで白夜〜冬月を見て午前中の就業中にひんし。そして遅い昼休み、休憩室みたいなところでMV側もあいぽんに入れました。
 
みた。
 
( ゚д゚)??!!
 
意識飛んだ。
 
上記みたいなかおをリアルにしてしまい、それから真顔(というかたぶん腰抜けた)かおで画面見てたもんだから、倉庫も兼ねてる休憩室にやってきた上司にビビられたのですが、それももはやどうでもいいくらいに骨抜き。
ちなみにわたしはふだんデスクで食べるか外にフラフラしに行くかでめっっっったにそこにいないから余計にビビられたんだろうなあ。しかし、そんなことどうでもいい。
とにかくあれは白昼夢だった。ももしゃんと巫山戯て話してた夢魔が昼間に現れた。世界がぐずぐずになった。溶ける角砂糖、落ちたホールケーキとべっとりくずれたクリーム、そんな感じに"わたし"の境界線が曖昧になった。わたしと世界が混じりそうになった。
 
 
なにあれなにあれなにあれなにあれ!!イマジネーションとインスピレーションのかたまり!!!わたしのこころボッコボコやんヒドイヒドイ!!!!(;ω;(;ω;(;ω;`)
 
 
これが初見のおおよその感想です、MV版『ESCORT』の。
 
みなさんご存知のとおり、あれ、「大使閣下の料理人」の中の言葉から着想を得たわけですよね。それを!それを!!!!!
さらに発展させるの!!たったひとつの言葉から生まれたものを完結させ、なのにそこへさらに別の視点が来る。
「女性ではなく、悩んでる人をESCORTしてもいいんじゃないか」
 
これ、ものすごい上位置換。誰もがやれることではないのに、あの人はやるわけだ。
そもそも、そう「発想できる」こと自体が、わたしが先のエントリで書いた「教養」ですね。これさーーーーー、なんか偉い大学教授が教養のエントリ書いたあとに同じようなこと言ってたから、オオオオわたし間違えてなかった!ってうれしみでした。事実教養あるひとが、「何かを作るためには教養が必要です」言った。じゃあわたしそれなりにあってたんだな!
 
そしてそのあと、昨日のクラウドのことばで泣いたわけです。
 
「物作りの人の性」「やったほうがいいこと」「くるっとまとめて」「正直誰にも負けたくね」
 
なんてこった、表現者の根底にある、でもじつは秘めたいことを臆面もなくぶちまけやがった。
そう、頭叩かれたように涙出ました。これ、おそらくほんとに舞台に立たされたり作品を人目にさらされたひとにしかわからないんだと思うけど、あの悔しさって、生きたいっていう証左なんですよ。
 
どれだけ毎時失望を重ねても、重なった分だけ生きるエネルギーになる。
 
彼のエロティシズムについては前エントリでももしゃんが書いてた通りです。ももしゃんてばわたしがいつもくるんと求肥で包んでしまうところをぜんぶつまびらかにしちゃったもんだから夜中寝れなくて相変わらず寝不足です。ももしゃんありがとう。もも語録もありがとう。さすがエロフェッサー。
 
貪欲。ももしゃんはこうも言ってましたね。……あのね、もう書くことないんだわ実際(苦笑)。ほぼ言ってるもん。
 
まあ…メイキングで言ってたところから察するに、あのオンナノヒトとギャルソンさんは付き合ってたこともあるんだろうし(それで来店するオンナノヒトすげーな)(てかそれネタにする加藤さんすごいね)、なにより、
 
わけわかんないことやりたかった
 
これですよ。
(いま出先なので言葉が正確かわからないので申し訳ないんですが、あとで修正します)
ハハハハハハなにそれ、物は言いようだな!って笑ってしまった。わけわからんはずがなかろうて!
わけわかんないというのは「ぱっと見」わけわかんない、ってだけで、それ自体が意味を持つんですよね。これ通じるのかな(ももしゃん以外に)。
 
あのひとのうつくしさはあくまで付加価値だと思ってます。いや、確実に二物三物としてもらってるんだけど、もらってるのをもう、持て余さない。持て余さないどころか、自分のビジュアルですら手駒にしたわけですね、自分の表現スタイルのための!(こうなるとズボラ飯あたりの一万字インタビューが懐かしいね!)
 
「加藤が出てないとファン怒るでしょ」
(出先のためニュアンス)
 
いや、少なくともわたしはたぶん、怒んない。むしろあんな表現スタイルの攻撃を受けてマジでサンドバッグなんだな、ってほんとボロボロになりましたアザス!こころが裂けるかと思うくらいボロボロになった。そしてしあわせなんだな、これが(さめざめと)。
 
昨日、MVみながら、この向上心はどこからくるのか、を考えました。わたしは、自分があのひとの向上心にボッコボコにされることで奮起するタイプなのは自覚してます。ピアニストとか音楽が相手ならばいつものことなので耐性がすでにあるんだけど、加藤さんはいつもいつも慣れないんだよね。(そういえば昨年末のミュージックデイ?の「ANTHEM」でガチ吐いたこともあったなあ懐かしい)
加藤さんの向上心は、たぶん何らかの「更新」があるから(いやこれは、誰でもだ)。で、彼の更新のスイッチはなんなの?と考えたところ…
ちょうど昨日少クラでNEWSニッポンとチャンカパーナを歌いましたがそれを聴く限り、あ、なるほどメンバーか、と。まあそうだわ、あんな人たちが隣にいたらスイッチ入りまくりだわ……。
 
「侵入されて初めて人間は考える」そうです。
ということは、加藤さんはいつもいつも侵入されてるのだろうと思う。この場合の侵入とは、未知との遭遇、です。もしくは、前のエントリでも書いた「世界の灰汁」。とにかく、そういう、自分の中になかったもの。
わたしと、これを一緒に書いてるももしゃんもよく「よくもまあそこまで考えるもんだ」みたいなことを言われるそうですが、わたしもももしゃんもそんなつもりないんですね。ふつうなんですよこの考え方……たぶんそれが育ち方(過去)なのだと思うのですが。
で、おそらく加藤さんはその感度がめっっっちゃ高い(ももしゃんもだけど)。そして、思考回路も他の人より果てしなく複雑に動かせる。で、これまた本人にはそうそう自覚はないんだろう…あるのかもしれないけども、それが本人にとっての通常なのだろうと。
 
ももしゃんはわたしに投げると言いましたが、いや、もう、言うことないかなと思う。以下引用。
 
>今の理論でいくと、カトウ白が今のところネストの最深部に居るよね。
これがコアなのかな。加藤成亮=カトウ白なのかな。
カトウ白がコアでも面白いけど、もっと「一次的」であり「二次的」である加藤シゲアキをプロデュースしたい加藤成亮がカトウ白の中に居るんじゃないのかな。
 
>でもまあコアに近い所にカトウ白があるとするなら、やっぱり加藤シゲアキ本体のフタをあけたいんじゃないのかな。
彼のエロティシズムは前から知ってたけど、もっと出したいんじゃないのかな。(いろいろな意味で)
 
もうお気づきの方も多いと思います。わたし今回、加藤さん、としか書いてません。なぜなら……わかるでしょう、そういうことです。
 
 
人は生まれながらに表現欲求があるそうです。それはもしかしたら三大欲求に等しいのかもしれない。
そして、表現というのは突き詰めれば突き詰めるほど、削ぎ落とせば削ぎ落とすほどに色気を帯びます。
それを具現化したのがMV『ESCORT』だったのではないかと、そう思うのです。
理性と本能の極限のせめぎ合い、その具現化。
 
ESCORTされて、掌の上で転がされて、ボロボロになって。それでも立ち上がる無限ループ。
 
 
もち。(も'o'ち)ノシ